「改善したいけど予算がない、、」
そんな声を現場ではよく聞きます。
けど、考えてみてください。
お金をかけることだけが改善なのでしょうか?
“費用”はかからないほうがいいはず。
しかし、お金をかけた“大きな改善”が目立って評価されてしまう。
現場で起こっているそのような状況に私は違和感を覚えました。
お金をかけない改善だって、大きな改善です!
こんにちは!
食品工場で9年間改善活動をしている『がじゅまるパパ』です!
本記事では、お金をなるべくかけないでできる改善を紹介していきます。
えっ?こんなことでいいの?っていう改善もあるかもしれませんが、改善されていることには変わりません。
小さなことの積み重ねが、よい職場の近道です!
うちの会社は予算あります!という方もいると思いますので、「お金をかけるならどうするか」という例も書いていきます。
改善の一歩は、自信を持ってまずはやってみることです!
この記事でわかること
・お金をなるべくかけないでできる改善
・改善の具体例
お金をかけないでできる改善10選
では早速、改善の具体的な視点と事例を挙げていきます。
- 目標や計画の掲示
- 人員配置やレイアウトを変更
- 作業環境を整える
- 表示の変更
- 不安全箇所を見つける
- 掃除用具の選定
- チェック表を見直す
- 設備自体を外す
- 作業自体の改善
- 常に使うものを安いものに変える
あなたの職場で応用できることがあれば、ぜひ取り入れてもらいたいです。
目標や計画の掲示
社訓や工場全体の目標を掲示している職場は多いと思います。
しかし、そのようなことを現場単位で落とし込もうとするとイメージつきにくいものです。
そもそも職場の目標がないなんてところもありました。
もっと身近で、見てすぐ理解できるものを掲示しましょう。
ここでのポイントは「より具体的に数値を盛り込むこと」です。
ふわっとした目標を具体的にすることで自分ゴト化して各自が落とし込んでくれます。
特に前日の生産成績は、負けず嫌いの人に響くので、個人の意識がガラッと変わります。
聞かずとも現状の問題を提示してくれるようになり、その後の改善速度が上がります。
「意識が高い人」は多いほうがいいです。
人員配置やレイアウトを変更
人員配置やレイアウトは「最初からそうだった」と固定観念がはびこっています。
そういうところだからこそ、ちょっとの改善で大きな生産性アップが期待できます!
ここでのポイントは「人の動きを中心に考えること」です。
- 作業がやりにくい
- 手待ちが多い
- 動線にムダがある
- 取り置きが多い
機械の角度ちょっと変えたり、道幅を少し広くするだけでも大きく生産性が向上することがあります。
作業台や小型の機械はキャスターを付けておいて、レイアウトに融通が効くようにしておくと後で楽です。
作業環境を整える
作業環境も盲点が多いです。
誰が作業しても、問題なく作業ができる環境を整えるようにしましょう。
照度計の数値が問題なくても、作業するときに自分の影で手元が暗くなってしまう事例に出くわしたことがあります。
そのときは作業位置を反対側に変更。
それだけで作業効率や精度が格段に上がります。
暗いと検品などの見落としが発生して、品質まで悪影響を及ぼします。
表示の変更
工場内には安全標識、注意書きなどの表示が貼られています。
上に簡単な例を挙げました。
パッと見で意味がわかるのはどちらですか?
「パッと見で」というところがポイントです。
わかりやすいデザインに変更するのも立派な改善です。
注意書きの場合は、イラストを「より痛そうなもの」にするのも効果ありです。
昨今は外国人の技能実習生も増えています。
その方たちに向けて、標識に外国語を取り入れていることもあります。
不安全箇所を見つける
安全対策にもそこまでお金かけないでできることがあります。
今まで特に効果があったのがスイングドアの開閉向きの改善です。
人通りの多い通路側に扉が開くと、接触事故が発生するリスクがあります。
自社でできないと費用はかかりますが、一方向だけに開くようにするとそういった事故が発生しにくくなります。
実際に労災が発生してしまった場所の根本原因を特定することで、効果が大きくなります。
掃除用具の選定
日々の清掃で使用している掃除用具は最適なものになっているでしょうか。
私が作業者の方に聞いたところ、ほとんどの職場で掃除用具に対して不満を持っていました。
「準備してくれているものをそのまま使っている」
そんな感覚です。
- 掃除用具の形や大きさ
- 異物混入にならないか
- 色や素材に問題ないか
- HACCP対応か
そのような視点でもう一度選定してみてください。
ときには簡単に自作することもありました。
私は工作能力が皆無なので、自作してもらったというのが正しいですが、、、
チェック表を見直す
日々の生産で使用しているチェック表。
チェック自体が作業になっているもの、フォームが統一されていないものありませんか?
トラブルの是正は、とりあえずチェック項目を増やすが常態化している職場は要注意です。
もちろん書類によっては、変更が禁止されているものや変更に申請が必要なものもありますので注意してください。
設備自体を外す
取り付けたけど効果がなかった、現状の生産にそぐわなくなったという設備ありませんか?
改善が活発な職場にありがちです。
そのような設備は思い切って外してください。
費用をかけたのでもったいない!という気持ちもわかります。
しかし、使っていない設備を放置したことによって発生したトラブルもあります
生産現場では、見逃せないトラブルばかりです。
まさに「負の遺産」になっています。
現場はスッキリさせること大事です。
ムダなものは捨てましょう!
作業自体の改善
なんとなく続けている作業はありませんか?
作業の目的を明確にして理解すると、改善できる可能性があります。
経験上は、作業のムダは清掃作業で発生することが多いです。
日々変わらない作業も、人によって作業スピードが大きく変わるものはムダが潜んでいる可能性があります。
常に使うものを安いものに変える
日常的に使うものは、より安価なものに変えると大きくコスト効果が出ることがあります。
- ビニール袋やウェスなどの消耗品
- ペンやノートなどの事務用品
- 洗剤やアルコールなどの衛生製品
- 電気などのエネルギー
ゴミを捨てるだけなのに、やたらいいビニール袋を使っているなど。
当たり前に使っているものだからこそ、ムダを垂れ流しにしている可能性があります。
まとめ
今回はお金をかけないでできる改善を紹介しました。
- 目標や計画の掲示
- 人員配置やレイアウトを変更
- 作業環境を整える
- 表示の変更
- 不安全箇所を見つける
- 掃除用具の選定
- チェック表を見直す
- 設備自体を外す
- 作業自体の改善
- 常に使うものを安いものに変える
少しでも参考になれば嬉しいです。
コメント