2023年に読んだ本は合計201冊。

本記事では、201冊の中から読んで良かった本を紹介していきます。
今回は、
- ビジネス書
- 小説
- オーディオブック
の3つに分けて、各5冊の紹介です。
気になる本がありましたら、年末年始のお供にしていただきたいです!
オーディオブック作品はAmazonが提供する朗読サービス「Audible」で配信されている本を扱っております。
気になる方は登録して聴いてみてください。
読んでよかったビジネス書 5選

読んでよかったビジネス書は、下記の5冊です。
1冊ずつ紹介していきます。
リーダーの仮面
【著者】安藤広大
【出版社】ダイヤモンド社
【初版発行日】2020/11/25
【ページ数】288ページ
3年連続、年間ベストセラーにランクインした異例の大ヒットを遂げているリーダーシップ本。
「識学」のメソッドを元に、若手リーダーに向けてマネジメントのノウハウを提示した本。
リーダーとしてどうあるべきか。特にリーダーに成り立ての方であれば、誰しも気づきを得られる1冊です。

間違いなく2023年に読んで一番よかった本!
「誰にでも好かれるいいリーダーになろう!」
そう思ってリーダー初日を迎えた私ですが、日に日に違和感をもちました。思うようにいかない毎日の始まりです。
そこで救世主的に現れたのが本書です。
リーダーの仮面をかぶる。その割り切った感覚が私になかったのだと、とても救われました。
リーダー成り立ての人、リーダーに苦労している人は必ず学びが得られる1冊です。
投資としての読書
【著者】本山裕輔
【出版社】フォレスト社
【初版発行日】2023/2/9
【ページ数】188ページ
株式会社グロービスの社員でプロの書評家でもある本山さんによる読書術の本。
本を読んだ後にそれが「資産」になるか「費用」になるかは自分次第。
本山さんが長年培ってきた読書のノウハウを得られ、必ず「資産」となる読書ができるようになる1冊。

2023年刊行の本では本書が最も良かった本です。
本書の“分かりやすさ”と“実践のしやすさ”は、ずば抜けています。特に読書が習慣になっている「読書中級者」に刺さる内容ではないかと感じています。
本山さんは、ご自身のXやnoteでも本書の内容を実践されており、非常に説得力のある内容です。
何と言っても知識の定着が全然違う。これを読書初心者が知って、最初から実践していたら恐ろしいです 笑
ザ・ゴール
【著者】エリヤフ・ゴールドラット
【出版社】ダイヤモンド社
【初版発行日】2001/5/17
【ページ数】560ページ

工場の常識がひっくり返った1冊です。
まず560ページのボリュームがありながら、圧倒的読みやすさとキーポイントの掴みやすさ。
企業の最大の目的は「利益を出すこと」
それを前提に、工場として何をするべきか考えていく。
本書は「制約理論」という全体最適のマネジメント理論が主となっており、まず目標を共有し、課題を洗い出し改善していく。この順序が非常にわかりやすくまとめられている。
ぜひ読んでほしい1冊ではありますが、560ページの大作なので、時間がない人向けに漫画版もおすすめします。
ちなみに私は両方買いました。
頭のいい人が話す前に考えていること
【著者】安達裕哉
【出版社】ダイヤモンド社
【初版発行日】2023/4/18
【ページ数】338ページ
コンサルなのに口下手という致命的な著者が、22年間で得た知見を凝縮した“話す前に考える”ノウハウ本。
ビジネスだけでなく、日常会話にも応用できる「誰でも使える」がポイント。
本書は「7つのマインド」と「5つの思考法」でまとまっているためシンプルに学べる本。

シンプル!
誰でも、どんな時でも役立つ本
本書の良かった点は、
- 誰でも実践できる内容
- どんな場面でも実践できる内容
- 実践内容がシンプル
「コンサルだからできるんでしょ?」と思った方、ちょっと待ってください!
この本は誰でも使えます。「話すこと」に悩んでいるのであれば手にとってみてください。
心理的安全性 最強の教科書
【著者】ピョートル・フェリクス・グジバチ
【出版社】東洋経済新報社
【初版発行日】2023/3/17
【ページ数】336ページ
Google元アジア・パシフィック人財・組織開発責任者である著者が、日本で働いた経験を元にチームの成果を最高にするノウハウを提唱しています。
「心理的安全性」の言葉が先行し、心理的安全性=楽しくやさしい職場と考えられがちだが、それは間違いである。そんな「本当の心理的安全性」が学べる1冊です。

まさに…最強の教科書
「心理的安全性」の再定義、そして即実践できる具体的な内容まで網羅性の高い本。
心理的安全性をこれから学びたい、学び直したいと考えているリーダーにおすすめです。
読んでよかった小説 5選

続いては、読んでよかった小説5冊です。
汝、星のごとく
【著者】凪良ゆう
【出版社】講談社
【初版発行日】2022/8/4
【ページ数】352ページ
2020年『流浪の月』で本屋大賞を受賞した凪良ゆうさんの著書。本作も2023年の本屋大賞にノミネートされて大賞を受賞しています。
物語は、瀬戸内の島で育った高校生の暁海とその島に転校してきた櫂との純粋で、複雑なラブストーリー。
ともに心の奥に孤独と欠落を抱えており、それがお互いを引き合わせ、そしてすれ違い、成長していく。
愛溢れた作品でありながら、切なさも残るストーリー。

今年読んだ中で一番良かった小説!
様々な出来事が混じり合い、様々な想いがすれ違う。
個々の生い立ちが物語に深みが出て、悲しくも美しい作品。
惹き込まれる表現で、読む手が止まらずあっという間に読み終わりました。
星を編む
【著者】凪良ゆう
【出版社】講談社
【初版発行日】2023/11/8
【ページ数】288ページ
2023年本屋大賞を受賞した『汝、星のごとく』の続編
本書は3部作で構成されており、それぞれ『汝、星のごとく』に登場した人物の過去・現在・未来が語られています。各人物を深掘りしつつ、「幸せ」とはなにかを考えさせられる作品。

前作を負けず劣らずの大作。
この本をただのスピンオフ作品と思ってはいけません。
前作に負けず劣らずの大作。感情揺さぶられます。
結婚とは何か、夫婦とはなにか、幸せとはなにか。
現代で感じる葛藤がリアルに表現されており、とにかく心打たれました。
夜明けのすべて
【著者】瀬尾まいこ
【出版社】水鈴社
【初版発行日】2020/10/22
【ページ数】266ページ
PMS(月経前症候群)でイライラが抑えられない美紗は、職場の人の理解に助けられながら歯痒い日々を過ごしていた。転職してきたばかりの山添は、そんな美紗のイライラの捌け口となっていた。
実は、山添もパニック障害を患っており、生きがいや気力を失っているところだった。
それを知った美紗は、互いに助け合えなか次第に考えるように。
お互いのおせっかい過ぎる「助け合い」に心温まる1冊です。

とにかく温かい気持ちになる本
お互いに抱える問題をお互いが上手く影響することで解決していく。
本書は、その2人がおせっかいで不器用な点が非常に面白い。
深刻な話をしているようで、なぜかクスッと笑ってしまう。
生きづらさで閉じた心が、お互いの影響で次第に開けていく感じが良かった。
chance
【著者】犬飼ターボ
【出版社】飛鳥新社
【初版発行日】2005/7/5
【ページ数】294ページ
サラリーマンを辞め、独立して中古車販売をしていた主人公は、思うように人生が進まず思い悩んでいた。
あるホテルのラウンジで、偶然出会った男性から「あなたはビジネスで成功したいのですか?人生で成功したいのですか?」という言葉を投げかけられ、衝撃を受ける。
しかもその男性は弓池といい、フェラーリに乗り悠々自適に暮らす「自分が思う成功者」だった。
主人公は弓池に「成功する方法」を聞き出すべく、彼から与えられた課題をクリアしていき、成功への道を開いていく物語。

主人公の純粋で積極的な姿に背中押されました!
「自分も頑張ろう」と感じる小説。
いかに今の自分が成功するための努力や継続をしていないかを実感。
なかなか最初の1歩が踏み出せないという人は、ぜひ本書に背中を押してもらいたい。
オリエント急行の殺人
【著者】アガサ・クリスティー
【出版社】早川書房
【初版発行日】2011/4/5
【ページ数】413ページ
豪華列車オリエント急行の車内で起こった殺人事件。たまたま列車に乗り合わせていた名探偵ポアロが捜査に名乗り出るも、乗客には全員アリバイがあった。そこには犯人の巧みな計画が。
アガサ・クリスティーによるミステリー界の名作。

ミステリーの完成度が高すぎる!
アガサ・クリスティーの作品を初めて読みましたが、まさに名著!
ポアロの巧みな捜査、様々な国籍・身分の乗客、そしてひっくり返るような結末。
大満足の1冊。
ぜひ結末の驚きを感じてほしい。
聴いて良かった本 5選

最後に、聴いてよかった小説・ビジネス書5冊です。
今回はAmazonの朗読サービス「Audible」が対象となります。
「まだ登録していない」という方は、無料体験期間を利用して気になる本を聴いてみてください。
爆弾
【著者】呉勝浩
【出版社】講談社
【初版発行日】2022/4/20
【再生時間】12時間51分
些細な傷害事件で警察へ連行された男。
取り調べの最中に「10時に秋葉原で爆発がある」と急な予言をし始める。
最初は相手にしなかった警察だが、その直後に秋葉原でビル爆発の事件が発生。
そのあと男は爆発の予言を続ける。
この男は本物なのか?警察と爆弾魔の闘いが今始まる。

オーディオブックだから感じることができる緊迫感
本書は、連行された男スズキタゴサクが実にサイコパスで、そのサイコパス感を声優さんが巧妙に表現してくれています。
オーディオブックを聴いているだけなのに、怒りや焦りの感情に踊らされて、緊迫する現場にいるような感覚になる作品でした。
まさにオーディオブック向きの1冊です。
リーダーの現場力
【著者】迫俊亮
【出版社】ディスカヴァー・トゥエンティワン
【初版発行日】2017/1/26
【再生時間】4時間49分
業績は右肩下がり、管理職はほとんど退職、現場は疲弊しきっている。
ボロボロだった靴修理で有名な“ミスターミニット”をV字回復させた迫俊亮さんの成功ストーリー。
リーダー次第でいつでも作り直せる。
現場中心の考えで成功に導いたリーダーシップが学べる1冊です。

現場が求める理想的なリーダー像!
社長の成功ストーリーは比較的にどれもオーディオブックで聴きやすいのですが、本書は特に“アツさ”を感じる作品です。
現場で働いている身として、理想的なリーダー。
ただの社長論ではなく、現場で泥臭く愚直に努力する姿が絞り出ていました。
「オレも頑張ろう!」そう思える1冊です。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上・下)
【著者】村上春樹
【出版社】新潮社
【初版発行日】2010/4/8
【再生時間】上:13時間2分 下:12時間22分
夢読みの僕と計算士の私。
全く違う同時進行の世界が交わり、大きな1つの物語になる。
摩訶不思議なストーリーでありながら、最後には美しさすら感じる村上春樹最高傑作といわれるSF小説。

増し続ける高揚感!
正直なことをいうと、今まで村上春樹作品を読んでいなかった理由が「長い」です。
上下巻がデフォルトで抵抗感がありました。
けど、オーディオブックだとさらっと聴けちゃう。
そして特に心弾んだのが本書です。
村上春樹作品の中でも異質感がありますが、逆にそれが化学反応になっていた印象。
硝子の塔の殺人
【著者】知念実希人
【出版社】実業之日本社
【初版発行日】2021/7/30
【再生時間】18時間11分
刑事、霊能力者、小説家など様々な職種の人々が「ある発表がある」とミステリ好きの大富豪・神津島太郎の館に招待される。しかし、神津は発表をまえにして毒殺されてしまう。それを火種に次々と密室殺人が発生。
この謎を解明すべく、医師の一条と自称名探偵の月夜が立ち上がるが、そこには壮大な計画と衝撃の事実が。

ミステリ愛が詰まった傑作!
ミステリ好きは必ず読んでほしい1冊。
というのも登場人物の多くがミステリ好きの設定で、オマージュや具体的な本の名前が出てくるので、読んでいてワクワクしました。
また、他とミステリ作品と違うのが自称名探偵月夜の存在。
この子がなかなかの“ぶっ飛んだ考えを持っている人”で、いい意味で物語をぐちゃぐちゃにしてくれます。
一回終わったかと思った物語が、急展開で振り出しに戻る。結末もなかなかの衝撃でした。
ウェルテルタウンでやすらかに
【著者】西尾維新
【出版社】講談社
【初版発行日】2022/12/29
【再生時間】5時間52分
“町おこしコンサルタント”と名乗る男が小説家の私のもとに訪れた。その内容は「廃れた町・安楽市のために小説を書いてほしい」というもの。
一見ありがたい話だが、それは“自殺の名所”として有名にしたいというもの。安楽市は私の故郷。依頼を受けながらも、その計画を阻止していくことを決意した。

設定が面白いオーディオブック向き作品
「Audible Originals」で独占配信された1冊。
オーディオブックが先に配信されて、後から本として販売された作品です。
オーディオブック先行だけあって、オーディオブックでの世界観の広げ方が上手い。
異世界感が溢れていて楽しめました!
まとめ
2023年読んで良かった本の中に気になった本がありましたか?
「何から読んでいいかわからない」
「本を読むのが苦手」
そんな方にはAudibleをオススメしています。
今回紹介した本の中にも、多くの聴き放題対象作品がありますのでチェックしてみてください。
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