
〇〇さんに嫌われちゃった。どうしよう。

あの人苦手だな…どう攻略しようか
仕事と「人間関係」は切っても切れない。
そして人間の悩みは、ほとんどが人間関係という事実。
大切な人や自分を大事にしてくれる人に時間を使いたいのに、
「あの人に嫌われたらどうしよう」とか
「今日も顔色うかがいながら行動しちゃったな」とか
「苦手な人」や「嫌われている人」に時間を費やしてしまっています。
では、どうすればいいのか。
本書の中では、上記の状態を「破滅思考」とよんでいます。
そして、その破滅思考から脱却するために「神雑談力」の出番です。
中北朋宏さんといえば、元お笑い芸人から会社を立ち上げられた方ですが、

元お笑い芸人さんだから雑談が上手いだけでしょ?
そう思った方はちょっと待ってください!
本書の中では、誰でも活用できる驚くほど具体的な雑談ノウハウが満載です。
人間関係には雑談が付き物。
ぜひ本書を開いて、神雑談力を手に入れてください。
本の基本情報
【タイトル】おもしろい人が無意識にしている 神雑談力
【著者】中北朋宏
【出版社】東洋経済新報社
【初版発行日】2023年9月20日
【ページ数】319頁
著者:中北朋宏さんについて

- 株式会社 俺 代表取締役社長
- 元 浅井企画所属のお笑い芸人
- 著書 3冊
2018年に株式会社 俺を設立され、
- 芸人ネクスト:お笑い芸人からの転職支援
- コメディケーション:笑いの力で組織を変える方法
の2軸で活動しております。
これまでに3冊の著作があり、本書『おもしろい人が無意識にしている 神雑談力『「ウケる」は最強のビジネススキルである。』
日本経済新聞出版
『コンプレックスは営業の最高の武器である。』
日本経済新聞出版
『神雑談力』のポイント

本書のポイントは、
本当に必要な人間関係を築き、深めること
だと感じました。
まずは目次を見ていきましょう。
はじめに
第1章 会って7秒の印象が勝負を決める
第2章 笑いは最強の武器である
第3章 集団の場のコミュニケーションを制する
第4章 次も会いたいと思われる神雑談力
第5章 自然とまわりから協力してもらうコミュニケーション
第6章 自分らしさを知り、行動継続を楽にする
第7章 楽しく、心理的安全性のあるチームを作る
おわりに
「雑談」をテーマにした書籍は星の数ほどありますが、本書は“笑い”を使い、誰でもすぐに実践できるような内容が詰まっていました。
「人から嫌われたくない」
「友人は多いが、深い関係であるとは言い難い」
「雑談のノウハウを活用しているけど成果が出ていない」
そのような方は、本書を読んで“神”雑談力にアップデートしてみることをオススメします。
神雑談力とは、あなたと仕事がしたいと思わせる力

では「神雑談力」と普通の雑談とは何が異なるのでしょうか。
普通の雑談力 ⇒ 当たり障りのないお喋り
神雑談力 ⇒ あなたと仕事がしたいと思わせる力
「今日は暑いですね!」
「この前紹介していただいた本買いましたよ!」
一見、共感を誘う雑談のようですが、当たり障りのない発言で特別感は生まれません。
特別感がない=印象に残らないということになります。
そこで「あなたと仕事がしたい!」思わせるためには、神雑談力が必要になってくるのです。
神雑談力を身につけるための3つのフェーズ

神雑談力を身につけるためには、相手と深い関係をつくる必要があります。
ではどうすればいいのか。
関係構築には以下の3つのフェーズ理解する必要があります。
- 関係開始:この人は良い印象だ
- 関係継続:この人をもっと知りたい
- 関係深耕:この人の力になりたい
この3つのフェーズでのスキルを身につけることで「神雑談力」を手に入れることができます。
関係開始:この人は良い印象だ
本書の中で、最も多くの章を割いて説明されているのが「関係開始」です。
始まらないと先に進まないということもありますが、神雑談力では「出会って7秒の印象」が勝負とされています。それは“初頭効果”の理論でも明らかです。
ポーランド出身の心理学者であるソロモン・アッシュ氏が、1946年に行った印象形成の実験によって発見・提唱した理論。
「最初に与えられた情報が後の情報に影響を及ぼす現象」のこと
では、出会って7秒は何をすればいいのか?
答えはシンプルで「笑顔」これだけです。

笑顔をつくるのも苦手です
そんな方も多いはず。
ここはさすがの中北朋宏さん。
本書の中には「これなら誰でもできる」という解決方法も解説されいるので、気になる方は中身をチェックしてみてください。
関係継続:この人をもっと知りたい
関係開始から関係継続の段階にいくためには、高いハードルを超えていかなければなりません。
ここで「ダンバー数」という理論を知っておく必要がです。
1993年イギリスの人類学者ロビン・ダンバーが提唱した理論。
人がスムーズかつ安定的に関係を維持することができる人数のことで、それは150人程度とされている。
要はその150人の中に入っていく必要があります。
しかし、大人になってからの出会いとなると、相手のダンバー数は上限に達していることがほとんどで、非常に難しいです。
では、どうすればいいのか。
まずは「あなたと関わることでメリットがある」ことを伝えることです。
- 安心感がある
- 話していると面白い
- 悩みを聞いてくれる、解決してくれる
などメリットを感じてもらわなければいけません。
具体的な行動については本書に委ねますが、「関係継続」で150名の中に入ることができます。
関係深耕:この人の力になりたい
自分のやりたいことを実現するためには、協力してくれる人や背中を押してくれる人が必要です。
そのためには、やりたいことができる環境を自ら作っていかなければなりません。
ここで本書の内容をそのまま引用します。
「やりたいこと」があるのであれば、自分が実現するために交渉が可能ということです。
本書 p252〜253
〜中略〜
「希望が通らないならやめます」というような「交渉」というより、もはや「脅し」のような発言をする人も多くいます。仮にそれで通ったとしても「こいつは、いつか辞める」と、周囲が「ファンになる」どころか腫れ物として扱われてしまいます。
私もこのような風潮は薄々感じており、丁寧すぎるくらい部下を扱っている上司を目にします。
では一度自分に問題がないか考えてみましょう。
本書に大事な5つの質問があったので、こちらも引用させていただきます。
- あなたは「やりたい」を実現させてもらえるほど信頼を得ているか
- あなたの「やりたい」は会社にとってメリットがあるのか
- あなたの「やりたい」に協力してくれそうな人の目星はつくか
- あなたの「やりたい」をキーパーソン(決定権を持っている人)は知っているか
- あなたの「やりたい」を聞くと相手はワクワクするのか(応援したくなるのか)
この質問全てに「はい」といえないと実現する機会を得られない可能性が高いです。
こちらも本書の中で具体的な方法がたくさん書かれています。ぜひ本書を読んで実現していただきたいです。
まとめ
独自性があり、実践しやすい方法が満載の本書。
「人から嫌われたくない」
「友人は多いが、深い関係であるとは言い難い」
「雑談のノウハウを活用しているけど成果が出ていない」
そんな方にはぜひ読んで頂きたい内容です。
今回紹介した以外にも、
- 神雑談力で心理的安全性のあるチームをつくる
- 飲み会で立ち回り
- 断舎離したほうがいい人
など、本書のどこを開いても目新しく役に立つ内容です。
本書を読んで、「普通の雑談」を「神雑談力」にアップデートしてみてください。
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